はじめに
流木や石を使用した水草水槽のレイアウトについて、初心者向けの基本構図やコツを解説します。実例として、90cm水槽の陰性水草多めレイアウトを挙げます。シンプルなので60cm水槽にも応用できると思います。
水草レイアウトのコツ
参考書籍を読む
私はレイアウトの教科書として、「水草レイアウト制作ノート」を所持しています。技術から、図鑑、実際のレイアウト例など詳しく載っていて、水草レイアウターなら持っておくべき素晴らしい本です。この本で紹介されていたレイアウトを真似することは大事だと思います。どんな技も上達への第一歩は、偉人の真似からですから。
遠近感を作る
水草レイアウトを美しく見せる最も重要なポイントは遠近感です。遠近感を利用して如何に水槽を大きくみせるか、世界のトップレイアウターはこの問題に心血を注いでると言っても過言ではありません。
空間を作る
水草レイアウト水槽を立ち上げた当初、水草を繁茂させれば綺麗だと思っていました。しかし、実際は綺麗な空間だけではなく、何もない空間がコツだと気が付きました。逆説的ですが、「空間があるから水草を感じる」ということ。
凹型構図

特徴
3種類で最も一般的な構図です。水槽の両端側に水草を配置して、中央側を空いた空間にします。空いた空間は水槽中央ではなく、約2:1の位置にすると美しく見えます。
レベルアップのコツ
水草の配置
深緑で大きめの丸葉をつけるアヌビアスを手前に、明るいウィローモスや緑の細葉のバリスネリアを奥に配置することで、手前と奥の遠近感を強調します。
化粧砂の道
凹型構図において、真ん中に化粧砂を利用した道を配置します。水槽の手前から奥まで続く道があることで、空間と遠近感を同時に生み出すことができます。
また、このレイアウトでは前景草を植栽する代わりに化粧砂を敷いています。水槽全体に色合いの変化を与えて、明るく魅せることができます。
三角構図
特徴
右側もしくは左側に水草の配置を偏らせます。水草と反対側を空いた空間にして、三角を明確にするのがポイントです。
レベルアップのコツ
明確な前景
前景はグロッソスティグマの絨毯を作ります。水槽左側と前景を背丈の低い水草にして空いた空間を作ることで、レイアウトに広がりのある開放的な水景にします。
水草の配置
右奥には、ロタラ・ロトンディフォリアとグリーンロタラを植えています。ロタラ系の明るく繊細な葉を奥にすることで、遠近感を強調するのが目的です。とくにロトンディフォリアは、オレンジから赤の非常に華やかな葉を展開するので後景に最適です。
なお、遠近感を出すために葉の比較的大きいプロプテスを中央に、葉の細いソードリーフとウェンディロフをそれぞれ奥と端に配置しています。
要となる水草
三角の下辺の頂点の部分にはブリクサ・ショートリーフを植えています。ブリクサは背丈が大きくならず細葉を密に生やすので、要所に植えると効果大ですね。
凸型構図
特徴
中央を盛り上げるレイアウトです。目立たせたい水草がある場合は相性がいいです。このレイアウトでは、中央にタイガーバリスネリアを主役として配置しました。
レベルアップのコツ
流木の配置
棒状の流木を放射状に配置していきます。上から見ると写真のようになっています。流木を単に置くのではなく、放射状に置くことによって水槽に遠近感が生まれます。
自然感
自然感を出すために、流木にはウィローモスを巻きます。活着する水草と流木や石を組み合わせると、人工的な雰囲気が消えて自然な感じになります。
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